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善意の自粛。

  • 執筆者の写真: LA Wedding Avenue
    LA Wedding Avenue
  • 7月31日
  • 読了時間: 3分

更新日:8月2日

Tomoです。


まず、被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。


ぼくは社会人としてのほとんどをハワイとカリフォルニアで過ごしてきましたが、やはりこういうのは気持ちがよくわかります…カリフォルニアの山奥で起きている山火事とかのニュースが流れればロサンゼルス全体が被害を受けているようにとられたり、飛行機で5時間離れたニューヨークで事件が起きればアメリカ全体がその事件に巻き込まれているような印象になったり…いろんな事由でキャンセルを頂いた経験があります。


こちら熊本で事業をされていらっしゃるかたの投稿です。善意の自粛…日本人独特の特性というべきなのか…何が正解かはわかりませんが、少なくとも経済をまわさないと潰れてしまいます。


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被災地を潰すのは、揺れではなく「善意の自粛」です。熊本で、また大きな地震が起きました。私は熊本市内で仲間と20年、まちなかのビル管理を統合するまちづくり会社を経営しており、2016年の熊本地震も現地の仲間とくぐり抜けました。被災された皆さんには、心よりお見舞いを申し上げます。


そのうえで、いま同時進行で起きている「もう一つの被害」の話をさせてください。


2016年の熊本地震のとき、九州全体で約75万人泊の宿泊キャンセルが出ました(内閣府・2016年5月8日時点)。驚くべきはその内訳で、直接の被害がほとんどなかった長崎、宮崎、鹿児島でも数万件単位のキャンセルが発生しています。揺れていない県の宿が、揺れた県と一緒に沈んだのです。そして今回も、震源から遠く離れた高評価の名宿にまで、すでにキャンセルが入り始めています。


理由ははっきりしています。メディアが最も被害のひどい映像を流し続けると、その絵が「九州全体の顔」として認知されてしまうからです。3.11のとき、内陸の盛岡まで津波が来たと思っていた人が大勢いたのと同じ構造です。多くの人は、地図で位置関係を確かめないまま、キャンセルのボタンだけを押しています。


私はこれを「善意の兵糧攻め」と呼んでいます。「こんなときに観光なんて不謹慎」という善意と道徳心が、被災地とその周辺の宿、飲食店、酒屋への現金の流れを一斉に止める。悪意はどこにもないのに、経済的には城を囲んで兵糧を断つのと同じことが起きるのです。会社や店には資金繰りがあります。数か月売上が立たずにどうにかなるものではありません。


「あとで復興割が出る」という声もありますが、宿の部屋数には上限があり、いま失った需要は後から取り戻せません。2016年の九州ふっこう割(国費約180億円)でも、恩恵が届かない宿が多くありました。大事なのは、いまの需要を蒸発させないことです。


では、私たちに何ができるか。三つだけです。


一、キャンセルの前に、宿へメールを一本送る。「状況はいかがですか」と聞けば、「無傷です、通常営業です」という返事がたくさん返ってきます。報道ではなく、当事者に聞いてから判断する。


二、大丈夫だと確認できた場所へは、堂々と行く。お盆の予定を慌てて取り消す必要はありません。


三、行けないなら、買う。割れた瓶の映像の隣には、売り先を失った無傷の在庫が積み上がっています。それを買うことが、事業者の尊厳を支えます。


被害の大きい地域には全力で心を寄せる。同時に、無事な地域の日常は堂々と回す。この切り分けができる社会こそ、災害に強い社会だと思います。被災地の本当の復興は、避難所ではなく、レジの前から始まります。




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